アート・テイタム=ベン・ウェブスター・クヮルテット

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「アート・テイタム=ベン・ウェブスター・クヮルテット」
The Art Tatum Ben Webster Quartet – ART TATUM & BEN WEBSTER QUARTET
Mono / Verve VL-1024, 1961(日本コロムビア)/ Verve MVG-8220, 1956

コロコロと軽快に、鍵盤上を淀みなく指運するアート・テイタムに、「ズッ、ズズズ」とサブトーンを織り交ぜながら物憂げにブロウするベン・ウェブスター。
ハードバップの濃密な空気に憧れて聴き始めたジャズも、次第に本作のようなリラックスした演奏により惹きつけられるようになりました。
ヴァーヴ音源の国内初期盤は、コロムビア、東京芝浦電気、日本フォノグラムとレコード会社を横断してリリースされていました。このコロムビア盤は、ジャケットだけでなくレコードそのものもペラっと頼りない造り。ところが実のところ、見かけによらず低音を利かせたメリハリある音を鳴らせるのです。
オリジナル盤ジャケットでは、赤いラインをベースにカルテットを指す「4」の文字が浮き上がるようにデザインされています。所有のペラジャケを見る限り、その部分の再現には至らなかったようです。

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ソウル・ジャンクション

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「ジョン・コルトレーン/ソウル・ジャンクション」
Soul Junction – RED GARLAND QUINTET feat. JOHN COLTRANE & DONALD BYRD
Mono / Top Rank RANK-5084, 1961(ビクター・レコード)/ Prestige PRLP-7181, 1960
モダン・ジャズ名盤蒐集会 第21回選定盤(2)

入手したものの、くぐもった音質にどうにも印象の良くない一枚でしたが、カートリッジの交換を機に久しぶりに引っ張り出すと、これまでより一歩前に出た音で鳴ってくれました。心機一転、いまでは愛聴盤。
バラエティ豊かな楽曲で構成されたアルバムで、白眉は標題曲「Soul Junction」。15分を超える長尺のスロー・ブルーズは、その2/3までピアノ・トリオによるプレイを進めたのち、満を持してジョン・コルトレーンとドナルド・バードが登場。特にトリを執るバードの哀愁滲むソロが素晴らしのです。

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バド・シャンク・イン・コンサート 〜ジャズ・アット・カルテック

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「バド・シャンク・イン・コンサート 〜ジャズ・アット・カルテック」
The Bud Shank Quartet At Cal Tech – BUD SHANK
Mono / Pacific Jazz PFJ-5004, 195-(ビクター・レコード)/ Pacific Jazz PJ-1219, 1956

アートワークは『イラストのシャンク』。
ところが中身は、1956年にカリフォルニア工科大学で収録されたライヴ音源『At Cal Tech』です。
よく見るとジャケット左下のタイトル・クレジット部分が修正されています。確かにオリジナル米国盤のアートワークは、魅力的なアートワークが揃うパシフィック・ジャズのラインナップにあってに少々地味ですが、やることが大胆です。
この時期にビクターが販売したパシフィック・ジャズの国内盤ペラジャケには珍しく、美しいコーティングが施されていてアートワークの素晴らしさも3割増です。
本来の『イラストのシャンク』は、『Flute n’ Alto』のジャケット・デザインを使用し『Nature Boy』とタイトルを変えてリリースされています。

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ケニー・ドーハムの肖像

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「ケニー・ドーハムの肖像」
The Arrival Of Kenny Dorham – KENNY DORHAM
Mono / Top Rank RANK-5063, 1960(ビクター・レコード)/ Jaro JAM-5007, 1960

かねてより幻のマイナー・レーベルとして知られる「JARO」原盤。
ケニー・ドーハムがプレスティッジ傍系ニュー・ジャズに残した名作『Quiet Kenny(静かなるケニー)』のレコーディングから二ヵ月、静謐な空気が張りつめる前作とは対照的に、ハードバップの俗で尖った魅力がギラギラとこぼれます。
日本で人気の高いドーハムとはいえ、極めて小さなレーベルの作品が本国とほぼタイムラグなく紹介されたのには、ジャロがトップランク・レコード傘下のレーベルだったことが少なからず関係していたようです。
ジャロといえばもう一枚、J.R.モンテローズによるワンホーン・カルテットの傑作『The Message』。こちらもペラジャケでリリースされていたというウワサを耳にします。いつかはお目にかかれるでしょうか。

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