ラウンド・アバウト・ミドナイト

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「マイルス・デヴィス・クィンテット」
‘Round About Midnight – MILES DAVIS
Mono / Columbia PL-5062, 1957(日本コロムビア)/ Columbia CL-949, 1956

「ラウンド・アバウト・ミドナイト」
‘Round About Midnight – MILES DAVIS
Stereo / CBS YS-302, 1964(日本コロムビア)/ Columbia PC-8049, 1956

作品の幕開けを飾る「’Round Midnight」。マイルス・デイヴィスの妖艶なミュート・トランペット経て鮮烈に訪れるそのテーマに、強く強く「ジャズ」を感じるのです。
週末の夕方、当時はやけに大人びて聞こえたFM放送。このフレーズが紫煙漂うように流れてきた、そのときこそがジャズの原体験だったように思います。
深紅に染まる国内初版は、ライナーノーツの内容から1957年の発売と推測されます。50年代に日本コロムビアが制作したペラジャケは、それ以降の製品よりも質が高く、重量あるフラット・ディスクと相まって、手にした満足感もひときわです。
ステレオ盤の発売は下って1964年。オリジナル・アートワークの風格には及びませんが、国内盤独自のデザインもなかなか趣きのあるものです。同様のジャケット、マルーン・コロンビアのラベルでモノラル盤も再発されています。

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アウト・オブ・ザ・アフターヌーン

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「アウト・オブ・ザ・アフターヌーン」
Out Of The Afternoon – ROY HAYNES QUARTET
Mono / Impulse! NY-14 1963(キング・レコード)/ Impulse! A-23, 1962

大好きな「Fly Me To The Moon」を大好きなローランド・カークで。
ロイ・ヘインズのリーダー作ですが、カークを聴きたいときに真っ先に手が伸びる一枚です。
循環呼吸を身につけ、いくつもの吹きモノを自在に操るカークは、ときにキワモノ扱い。それでもひとたび耳を澄ませば、彼がジャズ・プレイヤーである前に偉大なソウルマンであったと容易に窺い知りえるはずです。
インパルスの米国オリジナル盤は、もちろんセミダブル・ジャケット。キング・レコードによるインパルス音源の国内初版は、いずれもシングル・ペラジャケットで制作されていたと思われます。
ジャケット裏の記述によれば、モノラル盤は1963年発売、ステレオ盤は翌64年の販売です。

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ヴィクター・ヤング/フランク・ローサー傑作集 唄/ジョニイ・ジェイムス

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「ヴィクター・ヤング/フランク・ローサー傑作集 唄/ジョニイ・ジェイムス」
Joni Sings Song By Victor Young & Song By Frank Loesser – JONI JAMES
Mono / M-G-M LMG-5021, 1957(日本コロムビア)/ M-G-M E3449, 1956

中古レコード店を物色中、淡く可憐に佇むジョニ・ジェイムスに思わず手が止まる。
国内リリースは東京タワー建設が着工した昭和32年(1957年)。現在所有しているペラジャケ盤のなかでも、最も古いもののひとつです。本盤のジャケットように、レコードの収納ポケットを折り返しのフロントカバーで覆うつくりは、コロムビアやキングの比較的古いペラジャケによくみられるます。
採り上げられる作品は、ヴィクター・ヤングとフランク・ローサー両ライターのペンによるいずれ劣らぬ名曲。オーケストラに乗った清楚で素直なジョニの歌声に聴き惚れるばかりです。

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アート・テイタム=ベン・ウェブスター・クヮルテット

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「アート・テイタム=ベン・ウェブスター・クヮルテット」
The Art Tatum Ben Webster Quartet – ART TATUM & BEN WEBSTER QUARTET
Mono / Verve VL-1024, 1961(日本コロムビア)/ Verve MVG-8220, 1956

コロコロと軽快に、鍵盤上を淀みなく指運するアート・テイタムに、「ズッ、ズズズ」とサブトーンを織り交ぜながら物憂げにブロウするベン・ウェブスター。
ハードバップの濃密な空気に憧れて聴き始めたジャズも、次第に本作のようなリラックスした演奏により惹きつけられるようになりました。
ヴァーヴ音源の国内初期盤は、コロムビア、東京芝浦電気、日本フォノグラムとレコード会社を横断してリリースされていました。このコロムビア盤は、ジャケットだけでなくレコードそのものもペラっと頼りない造り。ところが実のところ、見かけによらず低音を利かせたメリハリある音を鳴らせるのです。
オリジナル盤ジャケットでは、赤いラインをベースにカルテットを指す「4」の文字が浮き上がるようにデザインされています。所有のペラジャケを見る限り、その部分の再現には至らなかったようです。

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ソウル・ジャンクション

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「ジョン・コルトレーン/ソウル・ジャンクション」
Soul Junction – RED GARLAND QUINTET feat. JOHN COLTRANE & DONALD BYRD
Mono / Top Rank RANK-5084, 1961(ビクター・レコード)/ Prestige PRLP-7181, 1960
モダン・ジャズ名盤蒐集会 第21回選定盤(2)

入手したものの、くぐもった音質にどうにも印象の良くない一枚でしたが、カートリッジの交換を機に久しぶりに引っ張り出すと、これまでより一歩前に出た音で鳴ってくれました。心機一転、いまでは愛聴盤。
バラエティ豊かな楽曲で構成されたアルバムで、白眉は標題曲「Soul Junction」。15分を超える長尺のスロー・ブルーズは、その2/3までピアノ・トリオによるプレイを進めたのち、満を持してジョン・コルトレーンとドナルド・バードが登場。特にトリを執るバードの哀愁滲むソロが素晴らしのです。

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バド・シャンク・イン・コンサート 〜ジャズ・アット・カルテック

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「バド・シャンク・イン・コンサート 〜ジャズ・アット・カルテック」
The Bud Shank Quartet At Cal Tech – BUD SHANK
Mono / Pacific Jazz PFJ-5004, 195-(ビクター・レコード)/ Pacific Jazz PJ-1219, 1956

アートワークは『イラストのシャンク』。
ところが中身は、1956年にカリフォルニア工科大学で収録されたライヴ音源『At Cal Tech』です。
よく見るとジャケット左下のタイトル・クレジット部分が修正されています。確かにオリジナル米国盤のアートワークは、魅力的なアートワークが揃うパシフィック・ジャズのラインナップにあってに少々地味ですが、やることが大胆です。
この時期にビクターが販売したパシフィック・ジャズの国内盤ペラジャケには珍しく、美しいコーティングが施されていてアートワークの素晴らしさも3割増です。
本来の『イラストのシャンク』は、『Flute n’ Alto』のジャケット・デザインを使用し『Nature Boy』とタイトルを変えてリリースされています。

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ケニー・ドーハムの肖像

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「ケニー・ドーハムの肖像」
The Arrival Of Kenny Dorham – KENNY DORHAM
Mono / Top Rank RANK-5063, 1960(ビクター・レコード)/ Jaro JAM-5007, 1960

かねてより幻のマイナー・レーベルとして知られる「JARO」原盤。
ケニー・ドーハムがプレスティッジ傍系ニュー・ジャズに残した名作『Quiet Kenny(静かなるケニー)』のレコーディングから二ヵ月、静謐な空気が張りつめる前作とは対照的に、ハードバップの俗で尖った魅力がギラギラとこぼれます。
日本で人気の高いドーハムとはいえ、極めて小さなレーベルの作品が本国とほぼタイムラグなく紹介されたのには、ジャロがトップランク・レコード傘下のレーベルだったことが少なからず関係していたようです。
ジャロといえばもう一枚、J.R.モンテローズによるワンホーン・カルテットの傑作『The Message』。こちらもペラジャケでリリースされていたというウワサを耳にします。いつかはお目にかかれるでしょうか。

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