アウト・オブ・ザ・アフターヌーン

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「アウト・オブ・ザ・アフターヌーン」
Out Of The Afternoon – ROY HAYNES QUARTET
Mono / Impulse! NY-14 1963(キング・レコード)/ Impulse! A-23, 1962

大好きな「Fly Me To The Moon」を大好きなローランド・カークで。
ロイ・ヘインズのリーダー作ですが、カークを聴きたいときに真っ先に手が伸びる一枚です。
循環呼吸を身につけ、いくつもの吹きモノを自在に操るカークは、ときにキワモノ扱い。それでもひとたび耳を澄ませば、彼がジャズ・プレイヤーである前に偉大なソウルマンであったと容易に窺い知りえるはずです。
インパルスの米国オリジナル盤は、もちろんセミダブル・ジャケット。キング・レコードによるインパルス音源の国内初版は、いずれもシングル・ペラジャケットで制作されていたと思われます。
ジャケット裏の記述によれば、モノラル盤は1963年発売、ステレオ盤は翌64年の販売です。

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ケニー・ドーハムの肖像

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「ケニー・ドーハムの肖像」
The Arrival Of Kenny Dorham – KENNY DORHAM
Mono / Top Rank RANK-5063, 1960(ビクター・レコード)/ Jaro JAM-5007, 1960

かねてより幻のマイナー・レーベルとして知られる「JARO」原盤。
ケニー・ドーハムがプレスティッジ傍系ニュー・ジャズに残した名作『Quiet Kenny(静かなるケニー)』のレコーディングから二ヵ月、静謐な空気が張りつめる前作とは対照的に、ハードバップの俗で尖った魅力がギラギラとこぼれます。
日本で人気の高いドーハムとはいえ、極めて小さなレーベルの作品が本国とほぼタイムラグなく紹介されたのには、ジャロがトップランク・レコード傘下のレーベルだったことが少なからず関係していたようです。
ジャロといえばもう一枚、J.R.モンテローズによるワンホーン・カルテットの傑作『The Message』。こちらもペラジャケでリリースされていたというウワサを耳にします。いつかはお目にかかれるでしょうか。

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トランペット・ブルー

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「トランペット・ブルー」
Kind of Blue – MILES DAVIS
Mono / Columbia YL-143, 1960(日本コロムビア)/ Columbia CL-1355, 1959

「トランペット・ブルー」
Kind of Blue – MILES DAVIS
Stereo / Columbia YS-127, 1960(日本コロムビア)/ Columbia CS-8163, 1959

マイルス・デイヴィスの、ひいてはモダンジャズの歴史にひときわ輝く『Kind of Blue』。この傑作が初めて日本で紹介されるにあたり、与えられた邦題が『トランペット・ブルー』でした。
眼光鋭いマイルスが印象的なアートワークは、アルバム『Miles Ahead』の2NDジャケットをモチーフにして日本独自に誂えられたもの。米オリジナル盤同様にB面2曲のタイトルが入れ違って表記されています。
モノラル盤は、本国では既に使用されていなかったコロンビア「マルーン」ラベル。一方、ステレオ盤は米国オリジナルと同じ「6アイズ」ラベルです。ともに深溝の有るグルーヴ・ガード仕様。
日本式フリップバック・ジャケット、即ち「ペラジャケ」の歴史を象徴する一枚です。

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マイルスとJ.J./ジャズ・トラック

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「マイルスとJ.J./ジャズ・トラック」
Jazz Track – MILES DAVIS & J.J. JOHNSON
Mono / Columbia YL-159, 1960(日本コロムビア)/ Columbia CL-1268, 1958 / CL-1303, 1959

一見、マイルス・デイヴィスの『Jazz Track』。ところが、ジャケットをよく見れば「MILES & J.J.」の文字。
本来の『Jazz Track』は、仏映画『死刑台のエレベーター』のサウンド・トラックと1958年のレギュラー・セクステットによる音源で構成されたオムニバス盤ですが、本盤には58年セッションの3曲のみが収録され、残りをJ.J.ジョンソンのワンホーン・カルテットとして評価の高い『Blue Trombone』から抜粋した4トラックで編集した日本独自企画盤。
マイルス・グループ、ビル・エヴァンス在籍時のバラッドとハイテンポなJ.J.のトロンボーンが一度に楽しめるおいしいところ取りな一枚でした。

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アート

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「アート」
Art – ART FARMER
Stereo / Globe SMJ-7059, 1962(ビクター)/ Argo LP-678, 1960
モダン・ジャズ名盤蒐集会選定盤

60年代中頃までに発売された国内盤のジャケットには、コントラストの強い独特な彩色が施されているものが多くみられます。それはペラジャケをめでる愉しさのひとつなのだけど、残念ながら本作では、オリジナル盤ジャケットの色合いが持つ滋味深な趣を失ってしまったような。
アート・ファーマーがワンホーン・カルテットでアーゴに残した畢生の傑作『Art』。真摯にジャズと向き合った彼の人柄を滲ませ詩情豊かなトランペットが、トミー・フラナガンの趣味良く軽快なピアノに寄り添いながら、聴く度にじわりとしみ込んできます。

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